コスメ選びをするときに思い出してほしいことが2つあります。
ひとつは、どんな成分が配合されているのかをきちんと確認すること。
ふたつ目は、メーカーにとって好都合になる、石油系合成成分が使用されていないかどうかを成分表から読み取ること。
このふたつは、コマーシャルやイメージだけで化粧品選びをするよりも、とても大切なことです。素肌がよろこぶ天然素材から作られ、あなたらしく美しくなるために作られているコスメを日常使いとして選択していきましょう。
コスメに表示される成分表の決まりとmOrganicsの全成分
化粧品には全成分を表示することが法律で義務付けられています。
そして、記載する順番には、次のような決まりがあります。
①全成分を配合量の多い順で記載する。
②配合量の多い順に記載して、配合成分 1%以下は順不同で記載する。
③着色剤以外の成分を配合量の多い順に記載し、その後に着色剤を順不同に記載する。
④着色剤以外の成分を②に準じて記載した後、着色剤を順不同に記載する。
すべての化粧品は、このルールに則って全成分が記載されています。
mOrganicsコスメのダマスクローズ美容液の全成分は以下のように表示されています。
《全成分》ダマスクバラ花水、グリセリン、ローズマリーエキス、グアーガム、褐藻エキス、アルギン酸Na、ビワ葉エキス、スイゼンジノリ多糖体、オウゴンエキス、アロエベラ葉エキス、クロレラエキス、クズ根エキス、ヒアルロン酸Na、アカツメクサ花エキス、セージ葉エキス、ダイズエキス、クワ葉エキス、シャクヤク根エキス、トウキ根エキス、カニナバラ種子エキス、ハマナス花エキス、コメ発酵液、ユズ種子エキス、ダマスクバラ花油、ゼラニウム油、マニラエレミ樹脂油
ダマスクローズ美容液の中で、いちばん多く配合されている成分はダマスクローズ花水。
水は一切含まれていなことがわかります。
それ以降は配合量の多い順番に書かれていますが、配合量1%未満の成分については順不同です。
ダマスクローズ美容液に配合されている26種類すべてを、自然界に存在しているもののエキスや水分、油分から抽出しています。
※mOrganicsで使用しているグリセリンは、菜種、ダイズ、パーム油からつくられる植物由来のものです。
※アルギン酸Naは日高昆布に含まれる成分です。
※mOrganicsのヒアルロン酸Naは大豆由来の成分です。
石油系の化合物質が使われていないことは分かったけれど、どこで栽培されている植物なのかを知りたい方もいると思います。
mOrganicsに配合されている全成分の原産地はこちらのページをご覧ください。
次に、某有名化粧品メーカーの美容液の全成分を転載いたします。
こちらの美容液は、12,960円/50mlで販売されています。
(全成分)水,変性アルコール,グリセリン,BG,PEG/PPG-17/4ジメチルエーテル,シクロヘキサシロキサン,トリエチルヘキサノイン,ジメチコン,トレハロース,(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベヘネス-25)クロスポリマー,PEG-14M,PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル,酢酸トコフェロール,ローズ水,ラウリルベタイン,イチョウ葉エキス,マヨラナ葉エキス,ハス胚芽エキス,カルボキシメチルグルカンNa,ワイルドタイムエキス,シソ葉エキス,イリス根エキス,レイシエキス,(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー,EDTA-2Na,水酸化K,シリカ,イソセテス-10,エタノール,BHT,炭酸水素Na,フェノキシエタノール,安息香酸Na,香料
この美容液にいちばん多く含まれる成分は「水」です。
「ローズ水」や「イチョウ葉エキス」、「マヨラナ葉エキス」、「ハス胚芽エキス」、「ワイルドタイムエキス」、「シソ葉エキス」などの天然成分も表示されていますが、水の次に配合量が多い成分は、「変性アルコール」。
そして残念なことに、2番目の「変性アルコール」から「酢酸トコフェロール」まで合成成分がつづきます。
コスメに石油系合成成分が配合される理由
「誰もが知っている有名企業が製造している」から、「好きな俳優さんがコマーシャルに出ている」からという理由で、コスメを購入している人は一定数います。それでも、どんな原材料が使われ、どんなふうに製造されているのかを見極めてコスメを選ぶ人も増えてきています。
コスメに配合されている成分をチェックしないで、日常使いしてきた人は驚かれるかもしれませんが、実はコスメの中に石油から製造された成分が使用されていることがあります。
石油を原料とした合成成分が化粧品に多く使われる理由は、大きくは次の3つ。
①原料が安価であること。
②長く保存できること。
③一定の製品が作れること。
安価に作れ製品が長く一定の状態を保てることは、大量生産をしたいメーカー側には不可欠な要素になります。
そして、全成分の表示には、もうひとつ下記のようなルールがあります。
『原材料の防腐のためとか、脱色防止のために使われる成分』などはキャリーオーバー成分と呼ばれ、キャリーオーバー成分に表示の必要はありません。
キャリーオーバー成分が使われていても、成分表からは消費者である私たちには分かりません。
それでも、それぞれのコスメに表示される成分表から、さまざまな情報がわかります。石油合成成分が主要成分のコスメなか、それとも肌に優しい天然成分だけで作られているか。
私たちは、いつでも確かめられます。
合成成分については以下の記事も参照してください。
>合成界面活性剤による体へのダメージ
>実際にあった怖い話 被害者にならないために
(2919.6.14の記事をもとに加筆修正してアップしています)
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