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合成界面活性剤を使わない訳ーmOrganics9つの品質基準の考え方②−1ー

2022 3/29

エムオーガニクスの9つの品質基準の1つ、合成界面活性剤不使用に関してです。

「世の中に存在するものには良いも悪いもない」とラウレアでは考えています。
特に自然界にあるものはそうだと思っています。

確かに、人にとって害となるものが自然界には存在します。
私にとって蛇とムカデは絶対にお会いしたくない存在ですが^^;、だからといって悪い存在でも、いなくなってくれれば良い存在でもありません。


人が何かを作り出したとき、そこにも害が生まれることがあります。
しかし、科学は進歩し、人も進化していきます。
その時々で善悪を見極め、選択し、良くないことは改善していけば良いと思っています。


そこで、合成界面活性剤です。

合成界面活性剤は今のところ、主に2つの問題点があると考えています。

1.皮膚バリアを壊し、経皮吸収を促進してしまうこと
2.環境への負荷が大きいこと

1.皮膚バリアを壊し、経皮吸収を促進してしまうこと

経皮吸収とは、皮膚や粘膜から体内に何かを取り込むことを意味します。
でもこれって、あんまり体感がなくて、あんまり氣にする人がいません。

しかし、舌下錠や座薬は粘膜から経皮吸収されるようにつくられた薬です。
喘息を抑えるために、背中や胸に貼る薬もあります。

このことからわかるように、皮膚からも異物がバンバン入ってくる可能性があるのです!



経皮吸収のしやすさは身体の部位によってまちまちなのですが、角質層(バリア機能)のない粘膜は吸収率が高くなります。

ということは、口、肛門、性器などは経皮吸収しやすく、口の中に入れる歯磨き粉、赤ちゃんのおむつ、女性の生理用ナプキンは最大限に配慮する必要があるということです!!

特に赤ちゃんは肝臓の解毒作用も血液脳関門(脳内に有害物質が入り込まないように見張っている関所のような所)も未発達ですから、十二分な注意が必要なのです!!



この経皮吸収を促進させるのが、合成界面活性剤です。
界面活性剤の役割の1つは、水と油を混ぜること。
本来なら混ざり合わないモノを乳化させることができます。

これはある意味とても便利な働きなのですが、これが皮膚のバリア機能を破壊し、経皮吸収を促進させてしまいます。


もちろん、天然の界面活性剤にも皮膚バリアを壊してしまう作用があります。
その作用は合成界面活性剤より弱いとはいえ、たとえmOrganicsの石けんであっても一日のうちに何度もそれで手や顔を洗ってしまうと、汚れだけでなく皮脂まで落としすぎてしまうことになりますから要注意です。

石鹸のメリットは、簡単に水ですすぐことができるという点。また、肌に成分が残ったとしても、肌荒れの原因になりにくいのが石鹸の特徴です。
というのも、石鹸はアルカリ性で、酸性の皮膚によって中和されるため、肌に残っても働き続けることがなく、肌を傷つけることがありません。

合成洗剤の場合、なかなか水に流れず残りやすいというデメリットも。
食器を洗っているとき、しばらく洗っていても洗剤が落ちないという経験がある人も多いかもしれませんが、合成洗剤はしっかり洗い落とさないと、なかなか成分が落ちません。
そのため、すすぎ残してしまうことや、すすぎのために多くの時間と水が必要になることがデメリットです。もしボディソープなどをすすぎ残してしまうと、肌荒れなどの原因にもなります。

https://www.designlearn.co.jp/sekken/sekken-article04/

これって体感のある方も多いのではないでしょうか?

ああ、そういうことか!と納得したら、即実行です。
合成洗剤を使われる場合は、よ〜く洗い流す!!

洗い流したつもり・・・、では不必要な身体への負担が長時間に渡って続いてしまいます。

2.環境への負荷が大きいこと

BODという言葉を聞いたことがありますか?

BODは、水の汚れの指標として使われるもののひとつで、有機物を微生物が分解するときに消費する酸素の量です。また有機物の量を推測する値のことで、生物化学的酸素要求量の略語です。数値が大きいほど水が汚れていることを示します。

https://www.shabon.com/shop/news/75

石けんはBODが高いです。
なので、私が若かった頃(30年以上前^^;笑笑)、石けんを使った場合の排水のBOD濃度の高さが問題になっていました。

石けんを使うとBOD濃度が上がって環境に負荷をかけてしまうから合成洗剤のほうが良い、という話もあったのです。
※「石けん BOD」で検索して考えてみてください。


いろいろな見方があり、考え方があり、意見があります。
どれが正しい、とは言えません。
ある意味、すべてが正しいのですから(悪意を持ってウソをついている場合を除いて)、あとは多角的に物事を眺めて、一人ひとりが責任を持って選択する他ありません。

(そして、その選択が他人と違っても全然構わないのだと思っています。それが多様性だと思っています。)

石鹸は天然由来の成分で作られているもの。そのため、石鹸カスを排水に流しても、微生物の働きによってそれらは水と炭酸ガスに分解され、生態系の中にリサイクルされていきます。

合成洗剤は、石鹸と比べると成分が分解されるまで長い時間がかかります。成分によっては、完全に分解されないことも。そういった合成洗剤を排水口に流してしまうと、自然環境に大きなダメージを与えるリスクもあります。

https://www.designlearn.co.jp/sekken/sekken-article04/

びっくりする映像がありました。

1つ目は魚の実験、2つ目はかいわれ大根の実験です。
※1つ目は衝撃的ですので、あまり見たくない方は2つ目かいわれ大根の実験を御覧ください。

https://youtu.be/GivoUuADpCs(魚の実験)(閲覧注意!)

同じ界面活性作用を持つ合成界面活性剤と天然の界面活性剤である石鹸ですが、こんなにも違いがあります。

この理由は

石けん水の中ではアジが石けんのカスを食べて元気に泳いだのに対し、合成界面活性剤の中ではアジは7分後に死んでしまいました。死亡の原因は、エラの細胞が破壊されていたことでした。

私たちの細胞は、リン脂質の2重膜構造といいますが、棒の隣に棒、磁石の隣に磁石が規則正しく並んでいる状態です。ここに合成界面活性剤の強い磁石が近づくと、弱い磁石が引き抜かれてしまい、「水と油は仲が悪い」という弱い相互作用で並んでいた細胞の規則正しい配置がランダムとなり、細胞膜に隙間が発生します。細胞膜の袋に穴が開けば、そこから内容物は漏れ出てしまい、細胞は死亡してしまうのです。これが合成界面活性剤による細胞毒で、アジのエラの細胞が破壊された理由です。

https://biz-journal.jp/2016/10/post_16861_2.html

合成界面活性剤は人体への悪影響だけでなく、環境中に流出したのちも分解されにくく、生態系に大きな影響を与えているといわれています。

本当にこんなに悪いなら合成洗剤がなぜ使われているのだろう?と不思議になりませんか?

石鹸のデメリットとして挙げられるのが、泡立ちが少ないということ。石鹸は天然の成分に由来しているアルカリ性の物質なので、ミネラル豊富な硬水の場合、ほとんど働くことができません。
また、石鹸は優しいイメージがありますが、実は刺激が強いという特徴があります。そのため、使用するときは目に入らないように注意する必要があります。

合成洗剤は様々な環境や汚れの状態を想定して作られているため、どんなときでも使いやすいというのが大きなメリットです。
そのため、洗濯などに使うときには布地を傷めにくいという長所もあります。
また、種類が多いというのも合成洗剤の特徴です。
食器洗い洗剤や洗濯洗剤、ボディソープ、シャンプーなどの多くは合成洗剤。そのため、自分の好みの香りや適当な価格の商品を選ぶことができます。

https://www.designlearn.co.jp/sekken/sekken-article04/

それは作り手にも使い手にも、とても使い勝手が良いからです。
安価であるということもひとつの理由だと思います。


でも、合成洗剤も日々進化しています。
できるだけ毒性が少ないようにと改良が重ねられています。

ですから、今、何に重きをおいて何を選ぶかは本当に人それぞれです。



誰が何を選んだとしても環境への負荷が少なく、人体への影響も少ない、そんな世界がやって来ることを願っています。

そのためには、私たち消費者が見る目を持って商品を選んでいく必要があると考えています。
そうすることによって、会社は変わり、科学は進歩し、社会は変わり、暮らしやすい世の中が訪れるのだと思っています。



これからも科学がどんどん進歩し、この合成界面活性剤以外もう使えないよね!というようなことが起こる世界も楽しみです!




長くなりましたので、個別の製品の話は次回に続きます〜。
どうぞこちらもお読みくださいませ!!!

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